【業界人が語る】設定師から見る5.9号機と6号機の未来

2018/02/02

特集

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    2018年2月からパチスロ業界に、Xデーが到来する。それが6号機の登場である。
    この来る6号機時代についてパチスロ業界のコンサル・設定師A氏に次世代の当業界について話を伺った。

    ─来月(2018年2月)6号機が登場しますが、5.9号機との違いはどのような点でしょうか?

    『出玉』でしょうね。5.9号機ではARTの一撃差枚数は3000枚でしたが、6号機では1500ゲームor差枚2400枚になるというのが濃厚です。やはり出玉性能は規制強化になってしまいますね。

    ─ユーザーにとって『6号機』は出玉感や射幸性がかなり削られてしまうのですね。

    6号機では純増枚数が5枚といった機種が出てくる可能性がありますが、機械割は120%未満から115%未満に規制されました。

    さらに、ここも大きな変化と言われているのですが、6号機ではファーストナビがなくなります。このファーストナビが鍵を握っていくだろうと言われています。

    ─ART中のファーストナビがなくなると言うことは、常に押し順が決まっているということですか?

    混同しやすい部分ですが、AT機やART機でどのボタンも「???」になっている押し順当ての演出が多くなるということです。つまり共通ベルや共通リプレイが増え、それ以外のゲームは内部的に3択ベルになると言われています。

    かなり運要素が強くなりますが、3択に正解し続けると純増5枚が可能になるという仕掛けです。これは4時間5万円規制内で射幸心を煽るための、メーカー側の苦肉の索といえますね。

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    ─であれば6号機の方が5.9機よりも勝ちやすくなるなるのでしょうか?

    一概には言えませんが、純増枚数が上がるため、瞬間的な出玉感は5,9号機に勝ると思います。さらに、5.9号機は長時間かけて楽しんでもらう機種が多いですが、6号機では終わりがはっきりする機種になる可能性が高いと言われているので、短時間で勝負ができる機種が増えていくのでは。と考えています。

    ─6号機ですが、どのようなタイプの機種が主流になるのでしょう

    6号機は、メーカーはA+RTに力を入れ、それが主流になっていくのでは? と我々は想定しています。一方、最近導入が始まった5.9号機の『コードギアスR2 C.Cver』も完全攻略をすると設定1でも機械割が99%と言われています。

    つまり、「RTをどれだけARTに錯覚させられるか」という点に、メーカーは苦心していくと思いますね。ヘビーユーザーなら想像が付きやすいかもしれませんが、『凪のあすから』(※注1)の終わらないRTを想像してもらえたらと思います。

    ─設定師として注目している、導入予定の機種はありますか?

    実は、今後発売される5.9号機の中で、業界内で注目されている機種が1つあります。それはフリーズを引くことさえできれば、「2400枚程度の出玉がほぼ確定するのでは」と言われています。5号機でフリーズを引いても『え?これだけ!?』と言いたくなる枚数で終わることは、普通に起こりうることでしたし、この5.9号機はかなり期待できるのではないでしょうか。

    実は、私もこの台を試打をさせてもらい、担当しているホールに導入を積極的に呼びかけている段階です(笑)。この台が成功すれば、6号機でも同様にこれまでなかった、大量の出玉を獲得できるゲーム性が可能になるのでは。と私は睨んでいますね。

    ─ネットでは、『ジャグラー』はオワコンになってしまうのではという声もありますが……

    ジャグラーはオワコンにはなりません(笑)BIG偏重型になって、REG確率が低くなるのでは、と業界内では言われています。ただし、1日打って、期待値的には以前と2万くらいの差が出ると思います。ジャグラーの新台が出れば、私が担当しているホールにもしっかり導入しますね(笑)

    @001setei

    ─6号機がホールに登場するのはいつ頃になるんでしょうか?

    みんな様子見している状況です。先出しすれば損する可能性が高いとメーカーは二の足を踏んでいるかもしれませんね。さらに、5.9号機が売れてない状態で旧基準で30%、5.5号機で70%使えるので、今すぐには出てはこないですね。早くても6号機の最初の機種は夏ごろ。そこから徐々にラインナップが揃って来て、年末にはある程度出揃うのでは、と言われています。

    ─6号機がメインになっていくタイミングは……

    5.5号機が検定切れの半年前から6号機の導入を始め出すと想定しています。そのタイミングでホールの約10%は6号機になるのではないでしょうか。そうしないとお店の未来はないと言っても過言ではないですね。逆に、そこで6号機を育てられたら、後々強いホールになっていくと思います。
    ただし、水面下でみなし機撤去問題が再燃しており、5.9号機がホールで大量導入されていくという急展開もありうる話だと思います。

     

    いつまでも旧基準、5.5号機を打ち続けられるわけではなく、5.9号機や6号機がメインになっていく時代。ホール・メーカー・関係者も考え方を変えて、6号機時代と今以上に真剣に向き合っていく良い機会なのかもしれません。

     

    ※1『凪のあすから』: 2016年11月に登場した、A+RTの機種。「終わらないRT」としてコアユーザーの中で局地的に話題となった。

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