【取材】スマホでパチンコ実機を試打!自宅で参加できる未来のオンライン試打会とは?

2022/04/05

特集

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    ホール導入前の新台が打てる「試打会イベント」。しかし、気になる新台があったとしても、試打会は業界関係者向けだったり、一般枠があっても遠方だったりと、参加するのはなかなか難しいものです。スマホアプリで新台が遊べるようになるのも最近ではずいぶん早くなりましたが、それでもホール導入よりは後で、実機ではありません。
    それが今後、スマホで、自宅からでも、新台の実機が試打できるようになるかも……? 今回はそんな可能性を秘めたお話です。

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    まさかのタイアップで脚光を浴びた『Pyes! 高須クリニック~超整形BLACK~』ですが、スマホやPCで実機をリモート操作できる「オンライン試打イベント」が、今年2月に開催されたのをご存知でしょうか? 未来の試打会とも言える試みに、心惹かれたP-Summa編集部員。イベントの裏側やオンライン試打が秘める可能性について、運営元のグローリーナスカ株式会社にインタビューをさせていただきました。

    「P高須クリニック」オンライン試打イベント開催までの経緯


    ――本日はよろしくお願いします。早速ですが、「高須クリニック」の実機を使ったオンライン試打イベントは、どのような経緯で開催されたのでしょうか?

    実は、実機の「オンライン試打イベント」自体は今回が初ではなく、2021年6月に『P天龍∞2』で開催したことがあったんです。ただ、天龍の時は「導入後」で、なおかつテスト的な開催だったので、あれ以来、「導入前の新台」でオンライン試打イベントを開催する機会をずっと窺っていました。その後、パートナー企業を探している際に、「新しい取り組みにチャレンジしたい」という豊丸産業様に賛同していただきこの企画がスタートしたわけです。
     


    ――今の時代、リアルでイベントを開催するのはハードルが高いですからね……。

    もうすっかり非対面・非接触の生活様式が定着しましたよね。今後コロナの状況が落ち着いても、元の様式に戻ることはないと考えています。ですが、オンライン試打イベントで使ったシステムは、単にコロナ対応のものというわけではないんです。

    ――と、言いますと?

    我々は設備メーカーとして、台のユニット・計数機などを開発していますが、パチンコ業界が直面している先の見えない状況をひしひしと感じています。本当に、これほど厳しい状況は長年業界にいる方であっても経験していないんじゃないでしょうか。そんな中、我々にできることは、今までも取り組んできた「業界とプレイヤーを繋ぐ取り組み」しかありません。オンライン試打システムもその一環で開発したもので、少しでも多くの方がパチンコに興味を持つきっかけになればと考えています。

    世界を制する!? オンライン試打システムの強みとは?


    ――オンライン試打システムには、どのような長所があるのでしょうか?

    液晶演出を見るだけなら実戦動画やアプリでも可能ですが、オンライン試打は実機を目の前にしたような体験ができます。台の迫力や特徴がより伝わりやすいのと、実機を打っている感覚がアプリ以上なのが強みですね。特に今回の「高須クリニック」や「天龍」のような、玉の動きに一喜一憂できる台だと違いは顕著だと思います。

    ――高須クリニックの試打イベントに参加された方からは、どんな反響がありましたか?

    50分間の試打を体験していただいた後、アンケートを入力していただいたのですが、「ちょっと我慢できなくなったので今からホールに行きます」という声が非常に多かったです(笑)。オンライン試打がかなり強力な実店舗への来店動機になるということがよくわかりました。それと、長年パチンコを打たれている高須院長ご本人にもオンライン試打に参加いただいたのですが、「これは世界を制する」との感想を頂戴しました。

    ――世界を……!
     


    オンラインの試打なので、24時間いつでも、ネット環境が整っていればどこにいてもプレイできる点にご注目いただき、「寝る前やホールに行く前も楽しめる」、「近くのホールへの導入台数が少なくても、オンラインで打てるなら、そんな心配いらないよね」と評価していただきました。

    ――相当満足されたようですね。

    他に、オンライン試打の様子をYouTubeライブやツイキャスに繋いで配信している方もいらっしゃいましたね。リアルの試打会でも順番待ちの人が後ろで見ている姿を見かけますが、オンラインなら堂々と覗き込みながら一緒に楽しめます。

    ――たしかにそれはオンラインならではですね! リアルだと1台を見るのは数人が限界ですけど、オンラインなら何千人、何万人でも可能です。ちなみに、参加者からは改善してほしい点なども聞かれたのでしょうか?

    UI(ユーザーインターフェイス)の未熟な部分についてのご指摘が中心でした。これは我々も自覚しており、正式リリースにはまだまだ遠いと感じています。今は小規模で開催・実用してみて、追加すべき機能や修正点を模索している段階ですね。具体的には「役物を上から覗き込む機能」が欲しいという声はかなり多かったです。

    ――役物抽選機や一発台なら、そこはぜひ見たいですね。

    今でもスマホのピンチアウトで画面をそのまま拡大することはできますが、角度も変えて、よりダイナミックに見られる機能を検討中です。

    業界とプレイヤーを繋ぐ! オンライン試打システムに秘められた可能性


    ――次回のオンライン試打イベントは予定されているのでしょうか?

    時期や機種は未定ですが、各メーカー様に打診しています。今は我々が主体となってお声掛けしていますが、将来的にはパッケージ化したシステムとして提供したいと考えています。

    ――所定の会場に機材を搬入して……ではなく、購入なりリースなりした機材とシステムをメーカーが独自に使う、ということですね?

    その通りです。いつでもどこにいても新台を試打できる環境を整えたり、ライターさんのオンライン試打動画をつくったりと、アイディア次第で色々活用できると思います。

    ――面白そうですね! では、メーカーの立場でお尋ねしますが、使用中にメンテナンス係は必要ですか?

    システム的には不要です。もちろん、遊技台の玉詰まりや遊技データのリセットなどは人の手で対応するしかありませんが、要は「店員さん」がいればいいということですね。基本的に電源を入れれば、あとは放置でOKとなります。

    ――ユーザー向けに限らず、各ホールへの営業ツールとしても使えそうですね。

    そうですね。実は元々、イベント用のシステムというより「新しい営業ツール」として開発・提案しているものなんです。リアルだとホール関係者様に試打していただくにもスケジュールや物理的な距離の壁がありますが、オンラインならその壁を取っ払えます。ご都合の良い時間と場所で試打していただける仕組みがあれば、より便利になりますよね。

    ――取材や会議はオンラインが当たり前になってきましたが、今後は「試打」もそれに連なるかもしれないわけですね。

    「高須クリニック」での試打会では、弊社が提供しているパチンコ・パチスロ特化の画像&動画投稿サイト「パピモコ」との連携も試してみました。#yesな瞬間 のハッシュタグと高須クリニックを遊んだ画像動画+機種紐づけをして投稿するというものなんですが、この時も高須院長にご協力いただけまして、パピモコユーザー代表のむぎめしさんとの対談も実現したんです。
     


    ――高須院長と対談なんて、めちゃくちゃ貴重な機会じゃないですか!

    今後も引き続き、業界とプレイヤーを繋ぐ取り組みや外部連携を実現させつつ、システム面ではUIなどをブラッシュアップして、使いやすいツールに仕上げていきたいですね。将来的にはパチスロへの転用も視野に入れています。

    ――1ユーザーとしては、各メーカー独自のオンライン試打会が今から楽しみです。SNS等と連携することで拡散性のあるイベントもできそうですよね。本日はありがとうございました!

     

    都内を中心とした試打会やメーカー直営店での先行導入も遠方組には難しく、動画や感想ツイート等を見るしかないのが現状ですが、将来的には自宅でのオンライン試打が当たり前になるかもしれません。今後、オンライン試打システムがどう進化していくのか、要注目です!

    P-Summa編集部

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