【特集2】これからリリースされていく5号機の特徴とは?

2014/11/21

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  • 競馬は農林水産省、競艇は国土交通省、経済産業省の管轄は競輪・オートレースで文部科学省はスポーツ振興くじで総務省の管轄が宝くじ。そして、パチンコ・パチスロの管轄は警察庁であるが、今回、パチンコ・スロット業界を激震させたる「内規」と呼ばれる自主規制が警察庁から勧告された。これによって今後の業界と5号機はどうなってしまうのかを考えてみた。

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    泣く子も黙る警察庁の鶴の一声で…

    『内規』については前回の 【特集1】パチスロがリリースされるまでの最新裏事情 でも述べたのでここでは省略させていただくが、パチンコ・スロット業界に、警察庁から突如通達されたは自主規制勧告である「内規」。法的拘束力がないといっても事実上は強制力をもっている。

    そして、今回の警察庁の言い分を大袈裟にいうと「勧告してるうちに自分たちでルールつくらないと、こっちが手をいれる(罰則にする)ぞ」と、いう含みをもっている。業界の生殺与奪の権利を握っている警察庁のお達しだけに業界全体が震撼したのはいうまでもない。

    今後は、警察庁の通達による試験を通過した機種のみが、各都道府県の公安委員会の認可を受けて、ホールに導入されることになる。

    さらに、現在の5号機はホールに設置された後に検定時と大幅に違う動きを見せた場合は検定を取り消しにすることが出来る上に検定取り消しになった場合は、その台の撤去にかかる費用を全額メーカーが負担するという罰則がある。

    こうして今後は、現行の高純増AT・ARTが開発が不可能になったのである。

    そもそもなんでスロットに規制が入ったのか?

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    これまでメーカー各社は、保通協の試験通過のためにルールを守りながら“出る台”を作るのに四苦八苦していた。そして時として、ユーザーにとって魅力的な台を作るためにルールの目を掻い潜る努力もこっそりと行っていた。(どこにでもある話だ)

    今回、警察庁が特に問題視し、自主規制勧告という処置をとったのは、一部の間で「JPSのドリームジャンボ」が引き金になったといわれている。噂によると、この機種の設定Jとかいう出率150%やモーニング機能付き(メーカー公表無し)という設定が、ルールを掻い潜って保通協を通過したようで、これが警察庁を動かしたのではないかといわれている。

    真意は定かではないが、ネット上などのスロットファンたちのあいだでは、まことしやかにささやかれている。ただこの機種はパネルデザインの変更をしたくらいであるから、やはり何らかの問題は抱えていたというのが本当のところではないだろうか。

    しかも、今回の警察庁の本気度合いは、そのスケジュールをみてもあきらかだ。9月16日に新方式が実施されるにあたり、28日の日電工などへの通達後で一番早い「型式試験予約申込日」は9月2日(火)。その短い期間に各メーカーは必要書類などを揃え、試験予約しなければならないという厳しい状況を警察庁は意図的に作ったのである。

    そもそも現行のAT機は、ルールの穴を突いていたものがほとんどであったともいわれている。実は5号機になってから型式試験の適合率がずっと低いままだった。これについて警察庁はここ10年間、適合率の改善をいい続けてきたが、改善の兆しがなく、ここにきてとうとう仏の顔もといった具合であったようだ。

    そうなると、来年以降にリリースされる多くのスロット機は、現行のAT機のような爆発力はなくなってしまうのではないだろうか、であれば、今のうちにAT機を思う存分打つか、ジャグラーに慣れておくか、それともパチンコに乗り換えるか…… 

    これからリリースされる5号機の特徴は?

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    気になる今後の5号機の動向であるが、まず4つのタイプに分けることができるのではないだろうか。まずは8月23日に検定を通過した『サラリーマン金太郎』をはじめとする規制を問題としない「純5号機」がある。「黄門ちゃま喝」「ああ女神さま」もこれに該当しそうだ。純5号機は、今回の規制を受けておらず現状の爆発的なAT機のスペックを保持している。

    続いてが、8月末あたりから9月16日までにかけこみで検定を通過した「かけこみ5号機」である。駆け込んだ分だけ演出やスペックが落とされているAT/ART機となっている可能性があり、遊技台としてつくりこめていない感じは否めないのではないだろうか。AT機である『アラジン』や『ミリオンゴット』の新台などがそれにあたりそうだ。『北斗の拳』も気になるところだが、こちらの情報は錯綜している模様。

    そして、9月16日以降にこの規制をうけ、現行の押し順ペナルティを搭載した「すべりこみ5号機」。すでに規制を受けているので現行AT機の出玉性能は望めないであろう。であればこの辺りの機種はARTがメインにとなるのではないだろうか。ちなみに9月16日以降から11月末までに申請した機種は1メーカー1機種2型式(1メーカーにつき1タイトルで試験のチャンスは2回しかない)までという制限があるらしく、適合が出始めるのは12月中旬以降になると思われる。

    これらの台が来年の11月末までに設置されていくのであるが、最後は、規制された5号機にかわって、今年の11月末以降以降から大当たり抽選をメイン基盤のみで行い、新規ペナルティーが搭載された「新5号機」が登場すると予想される。どのような新アイディアをメーカーが出してくるかは今のところ詳細な情報はないが、規制の影響をもっとも受けている機種となることは明白である。

    2015年のホールの主役は?

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    以上を踏まえると、これからの1年のホールの主役はどう考えても高純増の「純5号機」になることが予想される。さらに新5号機というまだ見ぬ機種がこれまでの5号機を超える爆発的イノベーションを起こすとは非常に考えにくい。次回の特集では現在わかっている「純5号機」「駆け込み5号機」の各カテゴリーの特徴を持った機種をさらに詳しく紹介して行こうと思う。

    
    

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