規制によってマイルドになった6号機に比べ、5号機の波は荒い。その中でも特に荒波の出玉性能を持つ機種は「高射幸性パチスロ機」にリストアップされ、各ホールにおける設置比率が制限されていた。さらに2018年からは、順次減らしていく段取りとなっていたのだが……ここへ来てまさかの急展開!? 設置比率の削減目標が再び延期になったらしい。その理由とは?
【スロ板-RUSH更新記事】
全日遊連、高射幸性遊技機の設置比率問題について「新たな期限を検討する状況にない」#全日遊連 #高射幸性遊技機設置比率問題https://t.co/XX6wbfxNN9
— スロ板-RUSH管理人 (@Fiveslot777) 2019年9月27日
全日遊連(阿部恭久理事長)は9月20日、東京都港区の「第一ホテル東京」で定例理事会を開催。あいさつで阿部理事長は、現状の6号機市場に対し、「依然、新台の安定供給は厳しく、中古機も品薄状態。昨年と比較して、改善の傾向がみられない」とした上で、高射幸性パチスロ機の設置比率に関する自主規制に言及。昨年11月の理事会で決議した、「2019年1月31日までに15%以下」とする期限の延期措置に関して、「当面、新たな期限を検討する状況にない」と考えを示し、来年以降のスケジュールについても近く、行政と協議する意向を明らかにした。
出典:パチンコ業界誌 PLAY GRAPH WEB
全国のホール組合である全日遊連が9月20日に定例理事会を開催。その冒頭で阿部理事長より、
・6号機の品薄状態が続いている。
・「高射幸性パチスロ機の設置比率は2019年1月31日までに15%以下にする」という目標は2018年11月の理事会で延期されたままになっているが、当面は新たな期限を決められる状況ではない。
という話が新たに飛び出した。
全日遊連「高射幸パチスロは段階的に自主撤去するやで」
警察「うんうん」
↓
全日遊連「6号機少ないから遅らせるやで」
警察「は?」
↓
全日遊連「やっぱギリギリまで使おうやwww」
警察「・・・」全日遊連、高射幸性パチスロ機の設置比率自主規制を事実上放棄 https://t.co/KSlvpU78Ik
— 吉田圭志(ボンペイ吉田) (@epachinko) 2019年9月27日
高射幸性パチスロ機に指定された機種は当初、
・2019年1月末までに15%
・2020年1月末までに5%
と、段階的に設置比率を減らしていくという目標が掲げられていた。2018年9月末時点で市場全体の設置比率は18%にまで減っていたが、同年11月に「15%」の目標が延期となり、新しい期限も定まらないままになっていた。そして今も、期限は定まらず……という状況らしい。
体力がなくてどうしても入れ替えられないホールの救済措置が、結果として「粘り得」になってしまっており、正直者が毎度のようにバカを見るのは気の毒ですね…
全日遊連、高射幸性パチスロ機の設置比率自主規制を事実上放棄 https://t.co/GF3MdstvsU @p_curationから
— ういち (@UichiSch) 2019年9月29日
業界が足並みを揃えるために僕達は気持ちを押し殺し長い時間をかけて育て上げた数々の愛する機械を撤去してました。苦渋の決断でルールを守ったホールの想いを察してほしいです。ただ何時かこの苦難があったから今があると言えるように頑張ります。https://t.co/WjpQBqN07U
— 中野ジパング【公式アカウント】 (@ougon_taro777) 2019年9月28日
闇深すぎる。
いやね、広告宣伝規制についても同じ事だけども、決められた事をキッチリ行ってる法人がバカを見る状況はホンマにあかん。
これだとルールを守るデメリットしかない。https://t.co/otHyi1mJyQ @p_curationより
— ジェフリー (@GEOFFERY118) 2019年9月29日
改めて延期となったことに関してツイッターでは、15%以下に向けて努力してきたホールに対する同情的な声が上がっている。「正直者が馬鹿を見る」というのは、確かに嘆かわしいことである。だが……。
高射倖の設置比率据え置いた所で絆とかハーデスの認定期間が延びるわけではないし、替わりに倉庫にしまってあるサラ番とか引っ張り出すくらいしかやれる事無くね
— 4ちぇ (@mister4che) 2019年9月26日
ここ数年、ホールの主役として活躍してきたと言っても過言ではない機種(いわゆる高射幸性パチスロ機)が、2019年はたくさんさよならする予定。特に12月は『モンスターハンター月下雷鳴』『バジリスク 甲賀忍法帖 絆』『アナザーゴッドハーデス 奪われたZEUS Ver.』などの人気タイトルが一気に姿を消すことになります。また、2020年には『沖ドキ!』『パチスロ黄門ちゃま 喝』『ミリオンゴッド 神々の凱旋』などもさよなら予定。
出典:パチ7
「高射幸性パチスロ機の設置比率目標」が延期になったといっても、「機種ごとの検定(認定)期限」が延びたわけではない。この年末には『バジリスク~甲賀忍法帖~絆』『アナザーゴッドハーデス‐奪われたZEUSver.‐』『パチスロモンスターハンター月下雷鳴』といった人気タイトルが設置期限を迎え、撤去せざるを得ない状況となる。
元々15%の自主規制が伸びた理由としては、中小の法人ホールが供給数の少ない6号機や支持を得ていた5.5号機以降の機種が高騰してしまっていた為、高射幸性遊技機を減らす事が難しいからという理由が一番だったはず
残る高射幸性遊技機の有名どころといえば、サラ番、凱旋、黄門ちゃま喝、ゴッドイーター、戦国コレクション2、プレミアムビンゴ。
この機種を中小の法人ホールが多数持っているとは思えないのです。
どちらかというと大きい法人が高射幸性遊技機の設置比率が下がると売上等が落ちるのを煙たがっている気がします。
出典:情報にコミットする業界人Tのブログ
また、設置比率目標の延期が影響を及ぼす機種は、2020年以降もホールで使える『押忍!サラリーマン番長』『ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐』『パチスロ黄門ちゃま 喝』などと言われている。目標が延期になったことで、これらの機種が改めて注目される = 設置が増えるのかもしれない。
全日本社会貢献団体機構を再編した新団体を設立へ/全日遊連 https://t.co/RXZCVP68xD pic.twitter.com/9vL3XWDUKs
— パチンコ業界誌「遊技日本」 (@yuginippon) 2019年9月27日
阿部理事長は、理事会冒頭に触れた高射幸性回胴式遊技機の段階的撤去に向けた動きについて記者から問われると、「6号機の販売状況、市場流通を見ても(規制遵守は)厳しい。理事からも様々な意見が上がっていることも事実で、設置比率5%規制に関しては未定」とし、行政と協議しながらも慎重に判断したい考えを示した。
出典:『遊技日本』
「設置比率15%」の次段階として定められていた「2020年1月末までに5%」についても、予定は未定とのこと。当初の目標はウヤムヤになりつつある。期限切れで自然に撤去されていく機種も多いとは言え、お上の怒りを買わないか心配でもある。
設置比率目標の延期は荒波好きのユーザーには朗報と言えるかもしれないが、「サラ番」や「凱旋」にも期限切れの日はやって来る(サラ番2020年8月、凱旋2020年11月)。6号機からヒット機種が生まれ、供給が安定することを願うばかりだ。