【取材】4号機や5号機が打てる平成レトロ施設が鳥取県に誕生!「はがりんガレージ」

2025/05/03

特集

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    4号機や5号機、懐かしのテレビゲームなどが楽しめる平成レトロなガレージが誕生! 鳥取県は八頭郡、美しい里山に囲まれた智頭町に、2024年5月「はがりんガレージ」がオープンしました。スロットは全18台が打ち放題で、ファミコンやスーファミもプレイできる遊びの殿堂は、一体どのようにして生まれたのでしょうか? 平成レトロがぶっ刺さる世代のP-Summa編集部員としては、ぜひ取材したい……。ということで、 オーナーのMCはがりんさんに取材をお願いしました! 設置機種のラインナップやこだわりなどもお聞きします。

    鳥取県の平成レトロ施設「はがりんガレージ」誕生秘話

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    ――取材をご快諾いただきありがとうございます! 早速ですが、「はがりんガレージ」はどのような経緯で誕生したのでしょうか?

    始まりは15年ほど前に祖母から譲り受けた駄菓子屋でした。智頭町観光協会のホームページでは「はがりんガレージ(茶屋商店)」と紹介されていますが、茶屋商店というのは駄菓子屋のことです。僕の本業は車屋で、駄菓子屋の建物を譲り受けたときは車をメンテナンスするガレージとして使っていました。

    ――最初は個人的なガレージだったわけですね。

    そこから仲間がどんどん集まるようになって、みんなで車をいじりながらあーだこーだ喋ったりバーベキューしたりする空間になったんです。僕は昔からパチンコ・スロットも好きで、10年ぐらい前に4号機『主役は銭形』の実機を持っていた仲間から「お前ルパン好きだろ」「引っ越すから貰ってくれ」って譲り受けたのが最初の1台でした。でも、ガレージの中に1台だけでは淋しく感じたんですね。

    ――最初の1台をきっかけに、コレクター魂に火がついた、と。

    僕はアニメも好きなので「北斗の拳」や「マクロスフロンティア」などの台も手に入れて設置するようになり、この頃から仲間内で「はがりんガレージ」と呼ばれ始めました。そのうち仲間から「こんなに偏った機種じゃ面白くない」「花火とかディスクアップも置けよ」などと言われ、ほかの台も次々と購入して……。

    ――友達が家スロのラインナップに注文つけるの面白い(笑)。台はどうやって集めたんですか?

    ネットオークションで落としたり、中古機販売も手掛けている仲間から購入したりしています。

    ――個人的なガレージから仲間が集まる場所に変化したものの、まだ一般向けの場所ではなかったんですね。

    祖母から譲り受けた当時の建物は、入り口はガタガタだし、雨漏りもしていて、トイレも使えないという、とても一般の方をお招きできるような場所ではありませんでした。それでも仲間内で楽しむ分には問題なかったのですが、道路の拡張工事にあたって取り壊すことになりまして……。それならいっそのこと建て直して、内装も綺麗にして一般公開しようと考えたわけです。

    設置機種のこだわり


    ――はがりんガレージには18台のスロットを設置中とのことですが、その中で特に思い入れのある機種は何ですか?

    一番は初代「北斗の拳」(4号機)ですね。僕が一番打った台で、北斗好きな仲間も多いので、これだけ2台並びで置いています。一緒にバトルボーナスを消化して、どっちが長く続くかを競うなど、わいわい打てるように配慮しました。

    ――機種選定で意識したことはありますか?

    まずは何と言っても「頭文字D」(6号機)、これは車好きとして外せませんね。あまり車に興味がない方でも、頭文字Dをきっかけに車を好きになってもらいたいという意図もあります。「うる星やつら3」(5号機)や「魁!男塾」(5号機)などは、ガレージの懐かしい雰囲気に合うと思って設置しました。ガレージにはラムちゃんなどのアニメグッズも飾ってありますからね。

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    ――これから入手したい機種はありますか?

    頭文字Dについては、「車に興味を持ってほしい」ということもあって設置しましたが、そもそも僕はスロットに興味ない方にも「こんな台があるんだ!」と思ってもらいたいんです。そういう理由で「倖田來未」(5号機)が置いてあって、今後は「BOØWY」(6号機)も欲しいですね。まだ高くて買えませんが、スマスロの「シンフォギア」も欲しいなと思っています。

    ――シンフォギアは劇場版の制作が発表されるなど、根強い人気がありますよね。

    アニメ系の台は原作を知っていたら「おっ!」って思いますよね。「おれの名はルパン三世」(5号機)や「ブラックラグーン4」(6号機)などは、普段ホールに行かない方もよく打たれています。椅子を持ってきて打つまではいかなくても、デモ画面を見て面白がってくれたり、筐体が「綺麗」とか「かわいい」って褒められたりするだけでもとても嬉しいですね。

    ――一番人気はどの機種ですか?

    人によってまちまちなんですが、特によく動くのは「GOD凱旋」(5号機)と「ハナビ」(5号機)ですかね。設定6の需要があるみたいで、オープンから閉店時間までガッツリ打つ方もいらっしゃいます。ハナビでボーナスを揃えずにリーチ目を色々出して眺めたり、「6ってこんなに当たるんだ」と楽しんだりしている方もいますね。

    ――台のメンテナンスはご自身で?

    はい、仕事で自動車整備をやっていますから、細かいことはできるんです。困ったときは中古機販売をしている仲間に相談することもありますが、作業は全部自分でやっています。最近は「ユニバ系ならこうやってメンテナンスする」みたいなパターンを覚えてきました。

    ――ちなみに、ガレージに設置していない保管台はあるんですか?

    20台くらいあるので、そのうち入れ替えるかもしれません。実は、スロットだけでなくパチンコもあるんですよ。でも、固定する枠がなくて、重いパチンコ台がもし倒れたら危ないから設置していないんです。

    懐かしさとワクワクが満載!「はがりんガレージ」のコンセプトとは?


    ――はがりんガレージの外観や内装でこだわったことは何ですか?

    ガレージがある智頭町は面積の93%ぐらいを山林が占めていて、「杉のまち」とも呼ばれています。そんな風景に溶け込むよう、外観はグリーンで統一しました。内装も梁などを剥き出しにして、木をふんだんに使っているところを見せています。建物は最近建て直したわけですが、懐かしさを感じられるように、照明は少し薄暗く、屋台みたいな電球で統一しました。

    ――夏祭りのワクワクを思い出しますね。

    スロットも含め、各種おもちゃやディスプレイは、意図的にごちゃごちゃさせているんです。祖母の駄菓子屋も所狭しと商品を並べていました。一応コーナーごとにジャンルを分けていますが、360度、どこを見渡してもワクワクできるように気を遣って配置しています。

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    ――いい意味で雑多感があってテンション上がる空間に仕上がっていますが、ディスプレイとかの勉強をしていたんですか?

    自己流です。15年前に建物を受け継いで、一般公開を考え始める前から「ここにこういうのを置いたら楽しそうだな」っていうのをずっと模索し続けてきました。

    ――すごい……! ところで、スロットは5号機も多いですし、懐かしいといっても「昭和レトロ」ではないんですね。

    “大人には懐かしく、子どもには新鮮に感じる心温まる空間”がコンセプトなんですが、現在子育てされている世代の方ですと、ベーゴマやメンコは古過ぎるんですよね。ご家族連れが「お父さん・お母さんが子どもの頃はこんなので遊んでたんだよ」と教えながら遊べるように、「平成レトロ」という感じで作っています。昭和レトロがコンセプトの施設は鳥取県内に有名どころがありますしね。僕自身も昭和54年生まれで、ベーゴマ・メンコよりファミコンやスーファミで遊んでいました。ソフトをいっぱい持っている友達の家に集まったりして……。

    ――ファミコンあるある(笑)。当初は仲間内の空間だったのに、今では智頭町観光協会のホームページでも紹介されて、町公認の観光施設になったんですね。

    オープン当初に観光協会の方がいらっしゃったのですが、取材や仕事としてではなく、純粋に遊びに来られました。その際、想像以上に感激いただいたようで、「これはちゃんと人に見せないともったいないですよね」「町を上げてPRさせていただいてもいいですか」と言ってくださったんです。

    あの秘密基地に憧れて……「はがりんガレージ」が目指すもの


    ――ところで、はがりんガレージって入場料を取っていないんですよね。経営的に大丈夫なのでしょうか……?

    今は入場無料で、スロットは打ち放題、景品付きのゲームも遊び放題で営業しています。駄菓子屋としての登記は今でも生きていて、店頭で駄菓子を売っているのと、入り口に設置中の「楽しかったらお気持ちお願いします」の投げ銭箱とで、景品の補充などは何とかやれていますね。でも、電気代は赤字になっているので、今度は試行錯誤したいとは思っています。

    ――駄菓子は今でも買えるんですね!

    自販機でコーヒーを買ってきて、ビッグカツを齧りながらスロット打ってる方もいますよ(笑)。

    ――駄菓子の仕入れ・管理に、日々のメンテナンス、本業は車屋さんで趣味もたくさん……と、体力がすごいですよね。現代人は遊ぶ元気もない人が増えていると言われていますが、はがりんさんは一体どこからそんなパワーが湧いてくるんでしょうか?

    一つは、所ジョージさんへの憧れですね。

    ――世田谷ベース!

    はい、ずっと憧れてきました。僕はお金持ちでもなんでもないので、めちゃくちゃ働いて稼いで、ちょっとずつやりくりして「はがりんガレージ」の空間を作ってきました。車が好きで、平成レトロも好きで、家族も大事で……僕にとっては全部、譲れないものなんです。さすがに歳なのか、最近はちょっとしんどいなと思うこともあるんですけど、ガレージで1時間過ごすと元気が出てくるんですよね。

    ――“好き”が活力の源なんですね。では最後に、はがりんガレージをどのような場所にしていきたいですか?

    お父さん・お母さんには懐かしく、お子さんには新鮮で、誰が来てもワクワクできる空間にしたいですね。店内にはスロットがあって、2階にはファミコンから初代プレステまで、漫画やおもちゃもたくさんありますから、ここに来れば若い頃にハマったものが何か見つけられるはずです。ただ、営業日は限られていますので、公式LINEやInstagram・Xでご確認いただければと思います。

    ――好きを諦めない生き方、素敵です! 本日はありがとうございました!!

     

    はがりんさんは本当にエネルギッシュで、取材中も溢れる活力が伝わってきました。趣味人が本気で作った「はがりんガレージ」、ぜひ一度遊びに行ってみてください! あの頃のワクワクがよみがえってくるはずです。

    P-Summa編集部

     
    はがりんガレージ
    住所:鳥取県八頭郡智頭町中原314-2
    営業日:不定期営業(オープン日は、公式LINE、各SNSでご確認ください)
    駐車場:有り ※現地にてご案内いたします

    「はがりんガレージ」スロットコーナー 設置機種一覧(2025年4月現在)

    ジャグラーガール「2003年」(4号機)
    北斗の拳「2003年」(4号機)×2台
    主役は銭形「2004年」(4号機)
    押忍!番長「2005年」(4号機)
    魁!男塾(5号機)
    俺の名はルパン三世(5号機)
    KODA KUMI PACHISLOT LIVE IN HALL(5号機)
    不二子~100億$の女神~(5号機)
    パチスロ マクロスフロンティア はじまりの歌、銀河に響け!(5号機)
    うる星やつら3(5号機)
    ハナビ(5号機)
    ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐(5号機)
    戦国パチスロ花の慶次~戦極めし傾奇者の宴~(5号機)
    ゆるせぽね(5号機)
    パチスロディスクアップ(5号機)
    パチスロ BLACK LAGOON4(6号機)
    パチスロ頭文字D(6号機)

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