【取材】2020年に向けてホールはどう変わる!?エンジェルの受動喫煙対策

2019/07/09

特集

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    2020年4月の「受動喫煙防止法」施行に向けて、パチンコホールはどう変わっていくのでしょうか?
    最新鋭の「喫煙ルーム」を開発しているコマニー株式会社への取材以来、パチンコホールの受動喫煙対策に興味津々のP-Summa編集部員です。
     
    前回のホール取材では、1991年から禁煙対策に乗り出していたピーアークを訪れ、禁煙化のポジティブ要素と喫煙ルームの重要性を学んできました。
     
    そして今回は、禁煙ではなく「完全分煙」を実現したエンジェルグループを取材してまいります! 店内に禁煙フロアと喫煙フロアを設けるメリットとは? エンジェル本店 店長の松田さんにお話を伺います。

    2001年 完全分煙ホール「エンジェルV店」誕生!

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    エンジェルグループの受動喫煙対策は、2001年に誕生した「エンジェルV店」から始まったと言います。当時としては大変めずらしい完全分煙ホールとして産声を上げた同店は、1階のパチンコフロアは禁煙で、2階(パチンコフロア)と3階(スロットフロア)はタバコが吸えるという環境。
    オープン当初の禁煙フロアの稼働率は、喫煙フロアと比べて決して高いとは言えない状況だったそうですが、非喫煙ユーザー、特に女性のお客さんから好評を得たそうです。さらには喫煙ユーザーからも、「タバコの煙が無くて快適」「臭いがつかなくて良い」といった声を頂いたのだとか!

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    2004年には「エンジェル本店」のリニューアル工事を行い、こちらも完全分煙店舗として再出発。全4フロアのうち、1階のパチンコフロアを禁煙化しました。
    これらの分煙店舗が誕生したきっかけは、他店との差別化を目指したオーナー様の意向だったとのこと。

    オープン時には稼働が今ひとつだった禁煙フロアも、実際に来店されたお客さんからの評判やネットの口コミにより、好調に推移。遠方からの来店も増え、2006年頃には喫煙フロアの稼働率を上回ったそうです!

    そのことについて松田さんは「エンジェルV店、エンジェル本店ともに、女性のお客様が1人でも気軽に来店出来るような、パチンコホールらしからぬ外観になっています。高級ブティックを思わせるショーウィンドウに、ホテル風のエントランスといったホール環境と完全分煙がマッチした結果、多くのお客様からご支持を頂けました」と語ります。

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    たしかにオシャレ感漂う外観ですね、店頭に飾られたエンジェル像も良い味出しています……!

    その後、パチンコフロア禁煙化の評判に後押しされるかたちで、2013年頃にはスロットフロアの禁煙化も実施。こちらも今では、喫煙スロットフロアと変わらない稼働を見せていると言います。
    私のマイホを見る限り、パチよりスロのほうが喫煙率高めな印象ですが、禁煙を求めているスロッターも少なくないってことなんですね!

    パチンコホール分煙化のコツとは?

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    ここまで話を聞いて疑問に思ったことが……。エンジェルの店舗は完全禁煙ホールと違って、フロアごとに禁煙・喫煙と別れているので、たとえば間違えて、禁煙フロアでタバコを吸ってしまったお客さんもいるのではないでしょうか?

    「たしかに分煙が浸透するまでの3~4年間は、禁煙フロアでタバコを吸われるお客様もいらっしゃいました。ですがその場合、遠目からでもスタッフがすぐ煙に気づきますし、他のお客様からご指摘されることも多かったです。現状、当店には喫煙ルームを設置していないので、タバコを吸われるお客様には別フロアでの喫煙を勧めておりますが、特に大きなトラブルは無かったですね」と答える松田さん。

    続けて、「オープン当時から分煙を周知させるため、禁煙・喫煙のポップを店内のいたるところに設置したり、フロアの灰皿をすべて撤去したりといった対応を致しました。これらの対応をお客様にご理解頂いた結果、今では間違えてタバコを吸われるケースは、ほぼ無くなりました」とのこと。

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    店内を見てみると、ポップだけでなく、インフォメーションディスプレイにまで禁煙と表示される徹底ぶり。でも、ここで新たな疑問が……。禁煙と喫煙でフロアが完全に分かれているのであれば、設置機種などはどのように振り分けているのでしょう?

    「最初のうちは、禁煙フロアに甘デジや海物語シリーズを多く設置するなど、試行錯誤しておりました。しかし、お客様から『この機種は禁煙フロアには無いの?』などのご意見を頂くことが多かったので、今では禁煙フロアと喫煙フロアとで、設置機種などは出来る限り平等に振り分けるようにしております。特に人気機種に関しては、その点を強く意識していますね。現在の傾向として、多少ではありますが、禁煙にはマイルドなスペック、喫煙には荒波スペックを多めに設置することがあります。」

    なるほど! (あくまで私個人の感想ですが)たしかに荒波スペックを打つユーザーは、喫煙者が多いような気がします。かくいう私も、荒波のほうがタバコを吸う本数が増えますしね……。

    電子タバコ喫煙可能フロアも検討中!? 進化を続けるエンジェルの分煙対策

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    このように「受動喫煙防止法」施行に先駆けて、分煙対策を行ってきたエンジェルグループ。では、2020年に向けてどのような施策をとっていくのでしょうか?
    禁煙フロアはそのままで問題無いとしても、喫煙フロアでは遊技しながらの紙タバコはNGとなってしまいますので、なにかしらの対策は必要なはず。
    現在の厚生労働省の方針では、受動喫煙を防げないと考えられる吹き抜け構造だと、遊技中の電子タバコ(加熱式タバコ)も禁止となってしまいますし……。
    なんてことを思っていたら、松田さんの口から驚くべき発言が!?

    「エンジェルグループの店舗は建設段階から、完全分煙を意識した構造となっております。店内を見て頂ければ分かる通り、建物内に吹き抜けの階段は無く、階層の移動は遊技フロアの外にある階段かエレベーターをご利用頂くかたちです。」

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    なんと! まさか15年以上前から、エンジェルはこの規制を見抜いていた……!?
    実際、階段は遊技フロア外のロビーのような場所に設置されており、当然のことながらタバコの煙や臭いはありません。
    ということは……エンジェルの喫煙フロアでは2020年4月以降も、遊技しながらの電子タバコはOK、ということでしょうか?

    「現状、エンジェルV店の喫煙フロアは2階と3階なので、そこを電子タバコ喫煙可とし、紙タバコを愛好されているお客様に向けて、新たに喫煙ルームも設ける方針です。エンジェル本店は、喫煙フロアが2階と4階という構造のため、電子タバコに関してはまだ不明瞭な部分もありますが、どちらにしろ喫煙ルームは設置する予定です。」

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    紙タバコと電子タバコの二刀流となった私としては、願ってもない環境です! 遊技中は電子タバコを吸って、がっつり気分転換したい時は、喫煙ルームに行く……理想的と言っても過言ではありません!? 最新の喫煙ルームがあれば、嫌な臭いもつかないですしね!

    最後に松田さんは、受動喫煙防止法施行について、「ネガティブなイメージを持たれているユーザー様も多いと思いますが、私は業界全体が盛り上がるチャンスだと感じております。外国の方を含め、新しいユーザー様を呼び込み、遊技機本来の面白さを伝えることが出来れば、この業界も活性化されるのではないでしょうか」と語られました。

     

    15年以上前から完全分煙を実現し、「禁煙フロア」のブランディングにも成功したエンジェルグループ。一歩進んだ分煙対策を武器に、2020年以降も全ユーザーにとって快適な遊技空間を提供してくれることでしょう!

    P-Summa編集部

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