【特集4】AT/ART時代の最後を飾るビックタイトルはこれか!?

2014/12/05

トレンド

  • これまで特集と題して、警察庁が業界各社を震撼させた「規制」、これをうけたスロット業界、マシーンが今後どのようになっていくのかといったことを述べてきた。

    そして、高純増タイプのAT・ART機が事実上の開発不可能となった現在、編集部としては、4号機時代にAT時代の幕を開けたあの風雲児「サラリーマン金太郎」を大本命機種として推さないわけにはいかない。
    特集最終回の今回は、この「純5号機」として最終の美を飾る(ってほしい)サラリーマン金太郎に迫っていきたいと思う。

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    時代の寵児となった「サラリーマン金太郎」シリーズの壮絶な歴史

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    今回の一連の騒動?によって、AT/ART時代が終焉をむかえるのはどうしようもないことであるが、その最終機種として今後、われわれスロットファンが期待したいのが「純5号機」である。

    しかも、なんと有終の美を飾るべく、満を持してリリースされるのが奇しくも、あの「サラリーマン金太郎」シリーズの最新作である『サラリーマン金太郎 出世回胴編』。
    スロット歴の長いファンなら、これを歴史の悪戯といわずになんといえばいいのだろうか。

    2001年11月、大人気漫画「サラリーマン金太郎」とタイアップした初代【サラリーマン金太郎】は当初2,5000台程度の導入からスタートした。

    ホールに導入されるとそのすさまじい出玉性能によって、初代【サラリーマン金太郎】は一気に人気を博し、全国各地のホールが次々と増台をおこなった。結果、日本全国に10万台オーバーの導入がおこなわれるほどの大人気機種となったのである。

    7インチ大型液晶画面を使用したド迫力の演出とともに、シングルボーナス押し順ATという打ち手の技術介入を一切必要としない斬新なシステムで脅威の出玉スピードを実現。(当時は獣王に代表される全リール目押しが必要となるAT機が主流だった)

    特にAT「金太郎チャンス」は、規定の押し順ナビ回数(5・10・30・100回)が消化するまで継続され、その間もボーナス抽選がおこなわれる。さらに「金太郎チャンス」終了後の次BETで「まだまだ~」と復活継続するという、まさに「時速5000枚!」のキャッチコピーは伊達ではなかった。

    こうして全国各地のホールと4号機たちは「まだまだ~」と、一時代を築いたのであったが――

    あまりにもファンを魅了してしまったそのゲーム性が「射幸心をあおる」と、指摘を受けて検定を取り消されてしまう、【ミリオンゴッド】、【アラジンA】とともに、ホールから強制撤去となり、ここに4号機時代はあっけなく幕を下ろしたのであった。

    続編としては出玉を抑えた【サラリーマン金太郎S】が発売。この機種に規制前に発売されていたが、導入したホールは少なかった。実は当時大きな規制が入ることは業界内でまことしやかにささやかれており、「この機械に今から換えておけば規制後も撤去にはならない」とメーカーもアナウンスしたという話がある。しかし目先の利益を追ったホールが多く「大人気機種が軒並み撤去などありえない」と話を信じなかったらしく、その結果が前述の強制撤去である。規制前に金太郎Sを導入していたホールはある意味で先見の明があったといえるだろう。

    この後の後継機として【スロッター金太郎】【天下無敵サラリーマン金太郎】がリリースされるも、初代【サラリーマン金太郎】で人気を博したAT「金太郎チャンス」のネーミングは使用されなかった。(因みに、【スロッター金太郎】は「エキストラチャンス」、【天下無敵サラリーマン金太郎】は「金太郎TIME」という名称を使用)

    と、続編が続いていくが、金太郎といえば「お~、あの問題になった」と多くのスロットファンの心に色々な意味でも多くの想い出を残したのであった。

    こういった歴史を持つ「サラリーマン金太郎」だが、今回なんと「純5号機」である【サラリーマン金太郎 出世回胴編】に、あの「金太郎チャンス」が復活する。であれば、否が応でも新しい旋風を起こしてくれるのではないかと、期待せずにはいられない。

    「サラリーマンをなめぇんじゃねぇ~!」スロット界の救世主となるか?『サラリーマン金太郎 出世回胴編』

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    『射幸心・射幸性』という言葉があるが、この『射幸』を辞書で引くと「努力をせずに偶然の利益や成功をねらうこと」とある。

    スロットだけでなく、勝負事をしていれば、大なり小なりこの『射幸』がなければならないだろう。というかスロットは、はっきり言って『射幸』がなければはじまらない。加えて「努力をせずに」と辞書にはあるが、情報収集などの努力なしで勝てないのが勝負事というもの。その努力が報われるか否かは、それこそ「時の運」なのである。

    なにが言いたいのかというと、今回特集を組み続けた一連の話も、警察庁がこの『射幸』に対する見解を変えた結果であり、その鶴の一声によって最後にしわ寄せをこうむるのは「すごく面白い機種を打ちたい」と望む末端のスロッターたちなのである。

    だからこそ、壮絶な歴史を持ち、最後の「純5号機」として、何度かのリリース延期はあったが、今回の規制を一切受けることなく、遂に8月23日に検定を通った「サラリーマン金太郎」の最新機種『サラリーマン金太郎 出世回胴編』は、ホール導入前から話題をよんでいるのだ。

    恐らく『サラリーマン金太郎 出世回胴編』は、現在の状況を踏まえると、幾分ひいき目もあるのかもしれないが、来年も着実にホール導入がされ、なおかつスロットファンの期待を裏切らず、着実にファンを増やし、ホールになが~~~く、腰を据えて設置されるであろうと期待する。

    まだ公式発表はなく巷の噂に過ぎないが、『サラリーマン金太郎 出世回胴編』のスペックがこちらであるという。

    設定 ボーナス AT初当たり ボーナス+AT PAYOUT
    1 1/684.7  1/682.5  1/341.5  97.4%
    2 1/669.6 1/660.3 1/332.5 98.6%
    3 1/653.2 1/637.3 1/322.6 100.1%
    4 1/581.8 1/541.5 1/290.5 104.8%
    5 1/538.8 1/481.6 1/254.9 108.5%
    6 1/501.8 1/435.7 1/233.2 115.1%

    今回の規制を受けて、金太郎の最新機種がリリースされるということはなんとも歴史の偶然を感じずにはおれない。それ故に、否が応でもその期待は膨らみ、なんとしてでも金太郎にはホールのメインを勝ち取って欲しいと願うばかりだ。

    また、あの問題のAT「金太郎チャンス」も復活し、BIG BONUS(擬似ボーナス)とATによって出玉を増やしていくのは「純5号機」ならではであろう。BIG BONUS経由からの「金太郎チャンス」もしくは、直接「金太郎チャンス」を目指すことになるが、この「金太郎チャンス」こそがこの機種のメイン。

    出世回胴編では「金太郎チャンス」中のBIG BONUS後に必ずEXBBに突入する。 このEXBBが小役ナビ5回1セットとなっており、セット継続時には「まだ まだぁ!!」の名ゼリフが流れるという。

    そして「金太郎チャンス」中は、小役、BIG BONUS、上乗せ等の確率が変動する。そして「金太郎チャンス」中に確率が高くなった状態を長く維持し、BIG BONUSをいくつ当てられるかが、この機種の最大の特長である。最大の山場は「天王山ステージ」というボーナス当選が超高確率のステージで、大量ボーナスをゲットできるかが勝利のカギを握ることになるだろう。

    金太郎が「まだまだぁ!!」と、5号機最後の優秀の美を飾る

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    これまでこの特集で述べてきたように、今後は規制前の正統派の高純増AT/ART機である「純5号機」は2度と開発できなくなり、メーカ各社は「純5号機」よりも出玉をはじめとした様々な性能を落とした機種を開発していかなければならない。

    しかも、今回の規制を知れば知るほど、規制を受けた機種たちには申し訳ないが彼らに今後のスロット業界を背負って立つほどのポテンシャルを望むことは難しく、自ずとスロットファンにしたら、「これでスロット下火かな」「4号機が規制受けたのと同じ……」と、どうしても暗い話題へと向かっていってしまいがちになる――

    そんなネガティブな空気をふりはらうかの如く、4号機のAT時代の幕開けを告げた風雲児初代【サラリーマン金太郎】の「金太郎チャンス」をシリーズ中、唯一継承した『サラリーマン金太郎 出世回胴編』が登場したのである。

    勿論、あまりにも行き過ぎた『射幸性』は、社会的規範からいってもよろしくない。しかしながら、ある程度の『射幸性』を持っていなければ遊戯台として成立しないことも確かだ。

    であれば、なおさら知名度、キャラ、スペックの3拍子を兼ね備え、4号機時代から数々の伝説を生み続けてきたビックネーム『サラリーマン金太郎 出世回胴編』に、AT全盛時代最後の「純5号機」として優秀の美を飾って欲しい、最後の高性能スペックを見せて欲しいと、願ってやまない。

    おまけに、ここにきてミリオンゴッド、アラジンといった4号機時代に金太郎とともに社会不適合のレッテルを貼られたビックネームたちの新機種が次々に検定を通過していることにも、何かしらの宿縁を感じずにはいられない。

    このようにみていくと、これから見通しがどんどん暗くなるんじゃないのかなぁ~と予測していたスロット業界も、あと1年くらいは若干の猶予がありそうな気がする。

    そこで『サラリーマン金太郎 出世回胴編』には、是非とも来年一年間のスロット業界を牽引してもらい、その間に各メーカーは警察庁もファンも納得しうるだけの次世代機を開発し、さらなるスロットの発展を促していって欲しいのだ。

    全国のホールで「まだまだぁ!!」と、金太郎がAT全盛期時代最後の咆哮を響きわたらせることを期待せずにはいられない。

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