【取材】レジャー × SDGsの新境地! 「植林ぱちんこ」の意外な効果とは?

2024/08/07

特集

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    うだるような暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。ある日、SNSを巡回していると、「植林ぱちんこ」という見慣れない言葉が目に飛び込んできました。植林 と ぱちんこ、一見何の関係もなさそうな二つの単語の組み合わせに興味を抱いたP-Summa編集部員。植林ぱちんこの公式サイトから取材を申し込んだところ、快くOKをいただきました! リタ・マークス株式会社の植林ぱちんこ広報部、谷奥さんにお話を伺います。何やら最近我々を苦しめている温暖化とも密接に関わっていて、◯◯効果もあるという意外な事実が……!?

    パチンコ・パチスロの回転数に応じて樹を植える! 「植林ぱちんこ」始動のきっかけ


    ――本日はよろしくお願いします。早速ですが、「植林ぱちんこ」とはどのような取り組みか、お聞かせください。

    パチンコホールのお客様と、気候変動対策を直接繋ぐ取り組みです。パチンコの回転数やパチスロのゲーム数に応じて、ホール様が植林活動を行う公益財団法人に寄付していただく仕組みになっています。

    ――ユーザーは遊技するだけで植林活動に貢献できるわけですね。この取り組みを始めたきっかけとは?

    弊社はパチンコホールの運営や飲食事業を手掛けているのですが、2020年に始まったコロナ禍において、レジャー産業や外食産業は大きな打撃を受けました。

    ――多くの店が時短営業や休業をされていましたね。

    単に売り上げが落ちたというだけでなく、医療などの緊急性・必要性が高い分野に比べて、「レジャーって世の中に必要?」と、社会的価値への疑問も高まりました。あのコロナ禍が、業界にとっての持続可能性を考えるきっかけになったんですね。

    ――萎縮してしまうのではなく、早くからコロナ後を見据えていたと。

    よく知られているように、パチンコホールは日々、多くの電力を使用しています。電力を使うということは、結果的に大量のCO2を排出しているということです。このCO2を吸収するには樹が必要……ということで、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献できる植林に着目し、この取り組みをスタートさせました。

    ――パチンコの回転数やパチスロのゲーム数と植林の本数を連動させた理由は何ですか?

    遊技の付加価値を高めるためです。この形が最も、植林活動との関わりをお客様に実感してもらいやすいと考えました。

    ――確かに、回転数に応じて樹を植えるなら、仮に大当たりが引けなくても、植林に貢献できますものね。

    苦労したのは、その成果をお客様の目に見える形で提示することです。今では各台の回転数を計測するホールコンピュータと連動させて、サイネージにリアルタイムで植樹本数が増えていく様子を表示しています。しかし、このシステムが完成するまでは、黒板に手書きで「昨日の植林本数は○○本」と書いていたんですよ。
     

    ユーザー参加型の社会貢献活動


    ――植林ぱちんこでは、どの地域に樹を植えているのでしょうか?

    公益財団法人オイスカを通じて、タイやフィリピン、ウズベキスタンなどに植林しています。

    ――日本国内ではないんですね。

    他国と比べないと実感が湧かないかもしれませんが、日本は国土の7割が森林で、世界有数の森林国なんです。日本では現状、植えることより、管理することのほうが重視されているんですね。そのため、砂漠化などによって樹が不足している地域に植林しています。樹はCO2を吸収してくれるだけでなく、水を綺麗にしてくれる力もあって、生活環境に深い影響を与えているんです。

    ――特設サイトでは、これまで13000本以上の植林を行ったと表示されていましたが、これは面積でいうとどのぐらいになるのでしょうか?

    約1000本で1ヘクタール(100m×100m)なので、東京ドーム約3個分ぐらいですね。

    ――すごい!

    平均的なパチンコホールが1年間に出すCO2をすべて吸収するには、東京ドーム約6.3個分のスギが必要となります。つまり、これからも植林を続けていく必要があるわけです。でも、CO2を出しっぱなしにせず、抑える努力をしているかしていないかは大きな違いですし、今後ご参加いただけるホール様が増えれば、より大きな成果を上げることができるはずです。

    ――少々申し上げにくいのですが、要するにホールは寄付を行うわけですよね。何かメリットはあるのでしょうか……?

    パチンコホールに限らず、実は多くの企業がCSR(企業の社会的責任)に前向きなのですが、その内容をどうすべきか決めかねたり、お客様にうまく伝えられていなかったり……という課題を抱えているんです。ホームページで「こんな活動をしました」と報告しても、一般のお客様にはなかなか伝わりませんよね。

    ――我々は業界ニュースなどでパチンコ関連企業のCSRは目にしますが、ご存知ないユーザーも多いと思います。

    そこで、お客様に伝わりやすく、なおかつ参加していただけるCSRが植林ぱちんこなわけです。

    ――なるほど!

    現在ご参加いただいているホール様も、もともと「CSRをどうしようか」と悩んでいらっしゃったところに弊社代表が持ち掛け、導入に至ったという経緯でした。大阪のホール組合の中で繋がりがあったんですね。

    植林ぱちんこの反響


    ――植林ぱちんこをより多くの方に知ってもらうため、工夫していることはありますか?

    関西で活動されている演者のくうかさんとしえるさんに「植林ぱちんこ宣伝大使」になっていただきました。「自分が好きなパチンコ・スロットを打って社会貢献になるのは素晴らしい取り組み」といったコメントもいただいております。

    ――ユーザーや業界関係者からの反響はいかがですか?

    店舗でお客様から「いい取り組みだね」と生の声をいただいたこともあります。ホール様からは仕組みや導入の費用、プロモーションとしてどんなことができるかといったお問い合わせが増えていますね。海外ではなく地元に貢献したいというご意見もあるのですが、SDGsは日本だけの話ではありません。現状は全世界を対象に、樹が必要な地域に植えていきたいと考えております。

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    ――植林ぱちんこ実施店舗でのアンケートでは、8割以上が「サービスに好感を持てる」、約6割が「再来店したい」、約7割が「持続的な社会や未来の発展に貢献していると感じる」と回答されていましたが……実際のところ、集客効果はあるのでしょうか?

    実施店舗では、売り上げと有効会員数(一定の来店頻度がある会員数)は増加傾向にあります。CSR活動であると同時に、再来店施策としての効果も期待できるのではないでしょうか。

    ――正直、環境問題に関心を持っているパチンコユーザーはそこまで多くないのでは……? と思っていたのですが、実際には多くの人が気にかけているんですね。
     


    最近は特にZ世代(1990年代半ば〜2010年代前半生まれの世代)が高い環境意識を持っていることに注目が集まっています。弊社が実施した「Z世代 パチンコ意識調査アンケート」でも、植林ぱちんこの好感度は80.1%という高い数値が出ました。現状、Z世代の方々のパチンコホールへのイメージは、決して良くありません。しかし、ホールが植林ぱちんこを導入し、SDGsへの積極的な取り組みをアピールできれば、パチンコ・パチスロに興味を持つきっかけになるかもしれません。

    ――遊技を通して地球環境に貢献できるのであれば、若い人たちもパチンコ・パチスロを打ってみよう! ってなりそうですよね。

    今後も我々は植林ぱちんこなどを通じて、「レジャーが持続的であるにはどうすればいいのか」という課題を解決し、レジャー業界全体とSDGsを結びつけるために探求していきたいと思っています。

    ――植林ぱちんこが近所のホールに導入されたら、通ってみたいと思います! 本日はありがとうございました!

     

    植林 × ぱちんこの組み合わせは、ユーザー参加型のCSRで、地球環境を守ることにも繋がる素晴らしい取り組みだと思いました。植林ぱちんこに興味を持たれたら、ぜひ公式サイトから問い合わせてみてください!

    P-Summa編集部

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