愛知県名古屋市昭和区に本社を置いていたパチンコ遊技機メーカー奥村遊機が、4月14日にまさかの倒産。『CRうる星やつら』や『CR笑ゥせぇるすまん』、『CRバジリスク 〜甲賀忍法帖〜』といった名機を開発し、パチンコ業界を牽引してきた企業だけにパチンコファンとしてはなんともショックが隠しきれない。
奥村遊機がまさかの倒産。すでに帝国データバンクでも倒産の事実を確認できる。
奥村遊機(株)(資本金1000万円、名古屋市昭和区鶴舞2-2-18、代表福岡尉敏氏ほか1名、従業員214名)は、4月14日に名古屋地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は、西脇明典弁護士(名古屋市中区錦1-20-8、西脇法律事務所、電話052-232-3760)。
また、奥村遊機の自社ホームページ上でも倒産したことを説明している。
破産手続開始申立ておよび開始決定に関するお知らせとお詫び 当社は、平成27年4月14日、名古屋地方裁判所に対し、破産手続開始の申立てを行い、同日、破産手続開始の決定を受けました(事件番号:平成27年(フ)第526号)。本申立てに伴い、関係者の皆様方には多大なご迷惑をおかけすることになり、誠に申し訳なく、深くお詫び申し上げます。
出典:奥村遊機
およそ71億5400万円の負債を抱えて破産手続きを開始した奥村遊機。5月14日には全員解雇が決定しているという。
奥村遊機本日17時破産申請したみたいですね・・・・ 5月14日付で全員解雇が決まったようです。 前々から噂があったのですが・・・ さて今度は・・・
— パチンコ設備買取の社長 (@yamagayama) 2015, 4月 14
突然の奥村遊機の倒産だが、ただ以下のように少し以前から、倒産するかもしれないという噂はネット上でもあがっていたのも確かである。
マルホン工業の民事再生に続き、奥村遊機倒産のうわさがツイッター上で飛び交っている… — Masahiko Ishida/DJ52 (@dj52_hytrax) 2015, 4月 14
CR怪物君は奥村遊機製作。奥村自体が今年中に飛んじゃうじゃなかろうか・・・ http://t.co/GsN2V61sJc
— PACHI LIFE (@PACHILIFE777) 2015, 4月 3
奥村遊機の破産が本当だとしたら南国麻雀の新作が遺作になるかもしれないのか それは本当の意味で『アンタ、やったな!』だよ 翔さんはホールで伝説を残しそう — 岩崎さくら☆歌姫 レ09 (@iwasakisakura) 2015, 4月 14
奥村遊機の倒産は非常に残念なことである。そして、一時期は売上高300億円以上を上げていた老舗メーカーの奥村遊機が、なぜ倒産にいたったのだろうか?
【続報】奥村遊機の破産は雇われ社長が原因!?今年中にCRぱちんこバジリスク2も発売しようとしていた模様! http://t.co/dmBWrOCfjI
— パチンコ&パチスロ情報 (@p326slot) 2015, 4月 15
奥村遊機の破産原因は「雇われ社長がオーナー一族へ相談せずに借金」をしたから!?また「CRバジリスク2」を開発していたらしい・・・ http://t.co/YN8H2akcHB pic.twitter.com/XDiLa9yUaw — $万枚さん$ (@manmai_1000000) 2015, 4月 15
というような噂もあるが、現時点で確信をもっていえる理由としてはやはり同社がホームページ上でも語っているように業績が悪化したからなのだろう。
当社は、1947年(昭和22年)12月創業、57年(昭和32年)6月に法人改組した老舗の遊技機メーカー。自社オリジナルのCR機主体のパチンコ機を製造し、北海道から九州まで各地に営業所を構え、全国のパチンコホールを得意先に96年5月期には年売上高約335億7100万円を計上していた。
「CRうる星やつら」などのヒット機を手がけた時期もあったが、近年はパチンコ人口の減少に加え、同業者との競合激化やヒット商品に恵まれなかったことから受注の伸び悩みが続き、2014年5月期の年売上高は約133億500万円にダウン。2期連続で大幅な欠損計上を余儀なくされ、苦しい資金繰りが続いていた。
今期に入ってからも受注に回復はみられず、先行きの見通しが立たず、事業継続を断念した。
負債は、2014年5月期末時点で約71億5400万円であったが、申請時点では約50億6000万円
平成8年のピーク後は競争も激化。
ヒット作にも恵まれず、平成26年5月には売上高が130億円にまで落ち込んだそう。
これはピーク時の半分以下になるので、
奥村遊戯にとっては、相当な痛手であったことは間違いないでしょう。さらに200名以上の従業員。
固定費など。
に売上が追いつかず赤字経営が続いていたそうです。そうしてたまった負債はなんと、
2014年5月時点で、
約71億5400万円にもなり、現在ではさらに膨らんでいることが予想されます。
出典:奥村遊機の倒産の原因や理由は?経緯も調べてみた!自己破産? | 徒然なるままに
業績悪化の原因は、パチンコ人口の減少、同業者との競合激化、ヒット商品に恵まれなかったことで売上が伸びなかったようだ。
最近、パチンコファンの間でも奥村遊機がリリースする台に関して辛口な意見が多かったのも事実だが、このパチンコ人口の減少が倒産の理由に含まれているのであれば、やはりパチンコ業界のファン離れは深刻な問題なのだ。
パチンコファンとしては、これ以上奥村遊機に続いてしまう企業がでないことを祈るばかりである。
チャッピーのことは忘れても 猿渡翔のことは一生忘れないでくれよなっ! 大南国で荒ぶりたかった・・放火したかった・・。 だがな!華牌も南国もパチンコ台の中とアナタの心の中 にずっと生き続けるぜ! p-worldで機種検索して奥村遊機の台を最後まで愛してくれるとうれしいぜ!
— 猿渡翔 (奥村遊機) (@saruwatari_sho) 2015, 4月 14
@chappie77 豊丸の宣伝すると言っていままで待たせたなチャッピー♪ 最後に豊丸産業のチャッピーの宣伝ドカーンと打ちあげてやったぜ! 今後か・・とりあえず夏も近いからな! 南国で島田●助と海外セレブたちと麻雀してくるぜ! — 猿渡翔 (奥村遊機) (@saruwatari_sho) 2015, 4月 15
これが奥村遊機の公式ツイッターの最後のツイートとなった……
そして、老舗メーカー奥村遊機の倒産を惜しむ声がたくさんある。
昨日から奥村遊機破産というニュースが報道されています。雑誌として長い間お世話になったメーカーであり、また個人的には長年担当メーカーだったため思い出も多く、とても寂しく残念です。しかし今日、別件についてですが少しだけ前向きな話も耳にしました。近日。期待しておきます。
— パチンコ攻略マガジン【パチマガ】 (@pachimaga1987) 2015, 4月 15
ネットでニュースを適当に眺めていたら、奥村遊機破産という超ショッキングなニュースに思わずカタマル。 先日のマルホン座談会の時、めちゃくちゃ盛り上がったので「次は奥村で呼んでください」と言ったのだがまさかこういう形で現実になってしまうとは…。ショックすぎる。ショボン。 — 守山 有人 (@aritomoriyama) 2015, 4月 14
さらには以下のように、業界への影響などを踏まえて奥村遊機の倒産に関するコメントを出している人たちもいる。
《4/15ラクジョブ動画ブログ更新!!》『奥村遊機』破産、業界発展を掲げる立場からこのニュースを捉えてみた https://t.co/8uLKZ85Hrd
— ラクジョブ情報発信局 (@rakujob_news) 2015, 4月 15
やはり業界内で大きな地位をもっていた老舗企業が倒産した衝撃は大きいようだ。
今回の奥村遊機の倒産は、他社との競争やヒット台の開発は各メーカーが企業努力をする必要があるのは勿論なのであるが、いちパチンコファンとしては、パチンコファンの人口減少が市場規模を縮小させており、さらにパチンコファンが減るともう企業の努力だけではどうにもならない状態になってしまうのではないかと危惧してならない。
これまでパチンコ業界を牽引してきた奥村遊機に敬意を払いながら、残るメーカー各社にはなんとかパチンコ業界を再び盛り上げていただき、今後これに続く企業が出てこないことを心から祈るばかりである。