【取材】スロ専ホールから転生!東京都のスロゲーセン「ビッグスマイル」誕生秘話

2023/06/14

特集

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    超好立地! 竹ノ塚駅西口を出てすぐにあるスロゲーセン「ビッグスマイル」をご存知でしょうか。定期的に出玉バトルイベントを開催し、毎回かなり盛り上がっているようです。元々はスロ専ホールだったというビッグスマイルですが、なぜスロゲーセンに業態変更したのでしょうか? そして、設置台のこだわりや出玉バトルの反響とは? パチ・スロゲーセンへの取材は10店目となるP-Summa編集部員が、ビッグスマイル責任者の仲田さんにお聞きします!

    スロ専ホールがスロゲーセンへと生まれ変わった経緯


    ――本日はよろしくお願いします! まず、スロ専ホールからスロゲーセンへと業態変更された理由をお聞かせください。

    スロ専ホールとしては2022年1月頭まで営業しておりました。そこから5号営業の申請などに3ヶ月ぐらいかかり、同年の4月23日にビッグスマイルをオープンしました。ちょうど5号機完全撤去のタイミングで業態変更したというわけです。

    ――5号機撤去を機にオープンしたスロゲーセン、多いですよね。

    正直、6号機にあまり魅力を感じていなかったというのはあります。私自身は4号機世代で、当時かなり打ち込んでいたんですが、4号機撤去のタイミングで「好きな台を探しにスロゲーセンへ行く」ことが度々あったんですね。私と同じように、ホールからお気に入りの台が消えて寂しい思いをしているパチスロファンは多いのでは……と考え、業態変更を決めました。

    ――スロ専から業態変更したゲーセンもちょくちょく見かけます。

    何もないところから作るよりかは、設備面で楽ですからね。それと、都内にはスロゲーセンとして長く営業されているお店が何軒かあったのも、気持ちの後押しになりました。

    スロット専門ゲームセンター「ビッグスマイル」オープンまでの道のり


    ――オープンまでの道のりで苦労したことは何ですか?

    業者に依頼しなかったので、シマ設備の改装工事ですね。とは言え、もともとそういう作業が好きだったので、率先して自分たちでやったわけですが(笑)。特に所轄の検査を受ける際、いったんすべての台を外さないといけないのがなかなか大変で……。

    ――ゲーセン仕様にして引き続き使う台もあったんですよね? なのにすべての台を外す理由とは……?

    「4号営業を終了します」というのを見てもらうわけですから、そこにホール仕様の台が1台でもあったらまずいですよね。なので、台間のメダルサンドもすべて外しました。さらに「5号営業を開始します」という検査の際には、ゲーセン仕様の台設置が全部完了してないといけないわけです。

    ――ホールとスロゲーセンって見た目は似ていますけど、台を置きっ放しで業態を変えることはできないんですね。

    全台からメダルを抜く作業もかなり大変でしたね。

    ――ということは、全台メダルレスですか?

    はい。本当はメダルありでやりたかったんですけど、残念ながら許可が下りませんでした。所轄によって対応がまちまちのようですね。

    ――逆にオープンまでの道のりで楽しかったことは?

    レトロ台を集めながら、ちょっと時間が空いた時に試し打ちするのが楽しかったですね。タダで打てるじゃないですか(笑)。

    ――確かに(笑)。

    お客様が打つ姿を思い浮かべながら、自分でよく遊んでいました。

    ――本当にパチスロが好きなんですね。4号機時代にはどんな台を打ち込んでいたんですか?

    技術介入度の高い台が好きでした。特に思い入れがあるのは「クランキーコンテスト」です。
     


    ――「コンドル」ではなく「コンテスト」なんですね。

    コンドルは1BETずつだったのがコンテストでは1PUSHで3BETできるようになったのと、機械割が比較的低いから高設定を入れてくれるお店が多かったんですよ。ハズシも面白いし、めちゃくちゃ打ち込みました。

    ――私は目押し、下手の横好きなんですけど、何かコツは……?

    慣れですね。慣れとやり込みです。私も最初の頃は下手でしたけど、やり込んでいくうちにだんだんできるようになりました。誰でも最初からできるものじゃないからこそ、達成感を得られて気持ちいいんです。

    ――精進します!
     


    まぁ、私がバリバリ打っていたのは20代の頃なので、久々に打ったらずいぶん成功率が下がっていましたけど……(笑)。

    レトロ台の集め方と人気機種


    ――ビッグスマイルには4号機、5号機、6号機を計80台設置されていますが、台はどのように集めたんですか?

    元々5号機と6号機はスロ専時代からある程度持っていて、足りない5号機は川崎にあるチェーンのスロ専から外れたものを回してもらいました。4号機は付き合いのある中古業者さんに相談したり、ネットで探したりですね。

    ――念願のクランキーコンテストも手に入ったんですね。

    この台はちょっと大変だったんですよ。発見したのはいいんですけど、場所が岐阜で、業者さんにわざわざ取りに行ってもらいました。

    ――岐阜から東京は遠いですね……! ちなみに、意外な形で手に入れた台はありますか?

    「マジハロ2」はお客様が家スロから譲ってくださいました。現在、稼働が良い機種の一つです。

    ――それは何よりですね! 個人だと処分するのも大変だろうし、win-winで素晴らしいです。そう言えば、マジハロは2~7を揃えていますよね。どのような基準で台を集めているんですか?

    まず、私自身が好きな技術介入度の高い機種ですね。「アレックス」や「ハナビ」に「バーサス」。それと、打ちたい方が多いであろう5号機のメインどころを押さえて、マジハロは「ちょっと面白くしたいな」と思ってプラスしました。

    ――なるほど、ご自身の好みも前面に出されているんですね。では、これから欲しい台は?

    うーん、挙げ始めるとキリがないんですよね……。4号機は「ウルトラマン俱楽部」と「旋風の用心棒」と「マッハGOGOGO」と……5号機は「初代ブラクラ」と「バイオ5」あたりでしょうか。希少なものは値段が高くてなかなか手が出ません。

    ――これらもご自身が打ち込まれた台でしょうか?

    そうですね。自分が打ち込んだ台だと、お客様との会話が弾むんですよ。プレミアが出たら「〇〇分の1!」ってパッと確率が出てくるとか……。

    ――いいですね! スタッフがよくわかってくれている人だとお客さんも楽しいと思います。台のリクエストは受け付けているんですか?

    はい。5号機の「悪魔城ドラキュラ」に何故か3票も要望が来ているんですが、あとは本当にまちまちですね。「ゲットザランカー」とか「カリビアンクイーン」とか……。それぞれ深い思い入れがあるんだろうなあと思っています。

    ――客層はどのような感じですか?

    40~50代のお客様が6~7割で、次に多いのが20~30代前半の方です。60代の方に需要があると思ってジャグラーをけっこう揃えてみたんですけど、今のところあまり打たれていないですね……(笑)。

    ――ジャグラーはビッグスマイルだとそこまでなんですね。逆に人気機種は?

    稼動がいいのは山佐の「バイオ」、マジハロの「2」と「5」、あと「クランキーセレブレーション」を毎週末予約してくださるコアなファンがいらっしゃいます。「凱旋」や「ハーデス」もやっぱり人気なんですけど、この2機種に関してはメダルを使いたかったなあという思いがあります。全6ですからね。カチ盛りしてほしかったなあ……と。
     


    ――確かに、「凱旋」「ハーデス」とカチ盛りは、セットみたいなところがあります(笑)。6号機はいかがでしょうか?

    うーん、ビッグスマイルではあんまりですね。「リゼロ」とか「サラ番2」の6を打ってみたい方がいるのでは……と思ったんですけど、あまり動きません。ちなみに、設置をしていない保管台が15~6台ほどあるんですが、ほとんど6号機ですね。

    ――現役機種の挙動が見たい人より、自分の好きな台を打ちたいお客さんがほとんどなんですね。レイアウトはどのようになっていますか?

    基本的には4号機・5号機・6号機・ジャグラーをそれぞれ列にまとめつつ、お客様が移動しやすいように動線を考えて並べています。凱旋が好きならきっとバジ絆も好きだろう……といった感じですね。

    5号機が人気! 出玉バトル「BIG ONE CUP」の反響


    ――出玉バトル「BIG ONE CUP」を開催しようと思った理由は何ですか?

    他店がやっているのを見て、「面白そうだな」と思ったのがきっかけです。お客様同士で競っていただくのは、ホールではできないことですし、ゲームセンターですから一人で黙々と遊ぶより、ライバルと競い合ったほうがきっと楽しいですよね。

    ――BIG ONE CUPのシステムとルールを教えてください。

    まずこちらから対象機種を発表しまして、お客様にはエントリーの際に打ちたい機種を3候補ほど挙げてもらい、他の方とかぶったら先着順です。打つ時間は11時から17時で、最低2500G以上回った台を対象に、ナンバーランプの差枚数で順位をつけて発表となります。

    ――「17時まで」というのは、厳密には? ホールだとAT中はベルまで、リアルボーナスは終了まで回させてくれる場合もありますが……。

    きっかり17時までです。時間で切っています。

    ――おお、厳しい(笑)。対象機種の出玉率は108~109%で揃えているんですね。

    これは悠遊道さんからのアドバイスなんです。実施前に「どうしたらお客様に喜んでもらえるか」という相談をして、「全6にするより出玉率を揃えたほうがいい」と教えていただきました。

    ――108~109%なら6号機でも戦えそうですが……。

    6号機は有利区間と2400枚制限がありますからね……。どうしても不利なので外しています。今後要望があれば対象機種にするかもしれません。

    ――BIG ONE CUPの反響はいかがですか?

    常連さんは固定化されてきた感じですね。「次も頑張ります!」と言っていただいたり、もう7回も参加しているのにまだ入賞できていない方が「次こそは……!」と燃えてくださったり。やはり一人で遊ぶより、ライバルと競うことでワクワクしてくれているんだなと実感します。
     


    ――よく指名される人気機種はありますか?

    今までは多くの方が「モンハン月下」や「凱旋」を指名されていたんですが、直近の大会ではAタイプが人気です。常連の方が、次はいつもと違う機種で出してみたいと思われたのかもしれません。

    夢は東京都内のスロゲーセンで店舗対応戦!? 今後の展望を聞いてみた


    ――BIG ONE CUP以外のイベントは計画されていますか?

    考えてはいるんですけど、なかなか思いつかないですね。今後、よそのスロゲーセンさんと繋がりができて、テキサスポーカーがやっているみたいな店舗対抗戦ができたら面白そうだな~とは思っていますが、うちはまだまだ弱小なもので……(笑)。

    ――楽しそうですね! ぜひ実現してほしいです。最後に、ビッグスマイルをお客さんにとってどのような場所にしたいですか?

    ケータイ・スマホがない頃に青春時代を過ごした方ならわかると思うんですが、あの頃って集まる場所があったんですよ。ちょっと時間ができた時とかに「あそこに行けば誰かがいる」みたいな。ビッグスマイルはそういう場所にしたいですね。で、そのコミュニティが広がって、お客様主体のコンペを開いたりしてくれたら嬉しいなあ……と。

    ――すでにお客さん同士で仲良くなった人も……?

    いますよ! 大会に毎回参加して顔なじみになった方々も少なくないです。

    ――スロ好きの輪が広がっていくと良いですね! 本日はありがとうございました!

     

    出玉バトル「BIG ONE CUP」を通して、常連さんたちの「集まる場所」になりつつあるビッグスマイル。ご自身は弱小店とおっしゃっていましたが、大きな笑顔が溢れるお店を目指して、これからも末永く頑張っていただきたいです!

    P-Summa編集部

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