【取材】パチンコ・パチスロが世界進出!?「GORA PACHI & SLOT」とは?

2020/12/30

特集

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    新型コロナウイルスへの対策として、仕事や遊び、色々なもののオンライン化が進められています。P-Summa編集部もすっかりオンラインでの取材が主体となりました。パチンコホールに対する誤解は概ね解け、今のところは通常営業が可能となっていますが、営業自粛要請をきっかけにパチンコ・パチスロのアプリを始めた方も多いのではないでしょうか。

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    そんな中、気になるニュースが飛び込んできました。
    「GORA PACHI & SLOT(ゴラパチ & スロット)」という、パチンコに関する新しいオンラインサービスがまもなくリリースされるというのです。しかし、日本のパチンコ関連メディアでは、ほとんど取り上げられていません。
    何やら謎めいている……ということで、企画・提案元のフィリアウェルスエンターテイメント株式会社の平岡さんに詳細を伺ってきました。もちろん、今回もオンライン取材です。

    「GORA PACHI & SLOT」開発のきっかけとは?

    Digital transformation concept. Binary code. Programming.
    ――本日はよろしくお願いします。最初にお聞きしたいのですが、そもそも「GORA PACHI & SLOT」とは、一体どんなサービスなのでしょうか?

    一言で言えば「オンラインゲーム」です。「GORAKU・WORLD・MARKET」というワールドオンラインゲーム市場に導入されます。

    ――なるほど、いわゆるオンラインカジノとはまったくの別物なんですね。ゲームの内容も非常に気になるのですが……まずGORA PACHI & SLOTが生まれた経緯を教えてください。

    私どもは、海外でカジノマシンの企画・製造からオンラインゲーミング運営など、世界のゲーミング業界で17年以上活動して参りました。これまで海外のカジノマシンを数多く見てきたうえで、「日本のパチンコ・パチスロの面白さは世界でも十分に通用する」と思ったのが、GORA PACHI & SLOT開発のきっかけです。

    ――ご自身もパチンコやパチスロは打たれるんですか?

    はい、1号機の『ペガサス』でデビューしました。

    ――筋金入りじゃないですか!

    色々打ちましたが、一番好きだったのは『アラジン』とか、『ワイルドキャッツ』あたりですね。海外のカジノマシンって、ゲーム性が単純過ぎてあまり面白くないものが多いんです。スロットには技術介入要素もありません。日本のパチスロは目押しが必要だったり、リール制御が秀逸だったりとシチュエーションが抜群に面白くて、このレベルのマシンがカジノにあったら間違いなく大流行していたはずです。パチンコは日本特有の文化ですが、たとえば羽根物は、どの国のプレイヤーも玉の動きに夢中になるはずです。日本のパチンコ・パチスロを世界に広めたいという想いはずっと抱えていました。

    Slot machines in casino

    実は2010年頃に一度、日本の某大手パチンコメーカーから「カジノに参入したい」というご相談をいただきまして、マカオのカジノ局長と引き合わせるところまでは行ったことがあるんです。しかし、カジノマシンのレギュレーションのハードルが高すぎて、残念ながら実現しませんでした。こんな大手メーカーでも無理なんだ……と思いましたね。

    ――惜しかったですね……! そのレギュレーションというのは、具体的にはどんなものなのでしょうか?

    カジノマシンと日本のパチンコ・パチスロって根本的に構造が違うんです。日本のパチンコ・パチスロは台ごとに大当たりが成立して、規定の出玉やチャンスが得られる仕組みですけど、海外のカジノマシンは「ジャックポット」、つまり複数台を跨ぐこれまでの投資に応じた払い出しが行われます。さらにはセキュリティー面でも厳しいレギュレーションがありますので、直接参入するのは諦めざるを得ませんでした。

    そこで、「実機ではなく、デジタルゲームとしてなら導入できるかもしれない」と考え、GORA PACHI & SLOTの構想が生まれました。企画を始めたのは今から5~6年前、海外パートナーから、是非実現させたいと申し出があり、具体的に動き出したのが3~4年前のことです。

    「GORA PACHI & SLOT」で遊べる機種とは?

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    ――GORAKU・WORLD・MARKETでは、パチンコ・パチスロ以外のゲームも遊べるんですか?

    はい。当初はパチンコ、パチスロをデジタル化させることに集中していましたが、海外のパートナー企業が口を揃えて「日本のゲームって面白いよね」と言ってくれることから、「世界のゲーミングファンは、あらゆる種類のゲームのデジタル化を望んでいる」ということに気付きました。そこで、当初の構想よりもっと大きな枠組みで、多彩なジャンルを網羅したプラットフォーム(GORAKU・WORLD・MARKET)を作り、その一環として日本のパチンコ・パチスロをデジタルゲーム化し、世界中のファンに楽しんでもらおうと考えたんです。

    ――我々も過去にインバウンド型パチンコ店の取材をしてきましたが、海外のユーザーにとって日本のパチンコって相当面白いみたいですね。

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    はい。国内でこれだけユーザーがいるわけですから、海外でも絶対受け入れられるという自信があります。「パチンコという遊びの存在は知っているけれど触ったことはない」という方も多いので、GORA PACHI & SLOTがきっかけになって、外国人観光客の方がホールへ遊びに来るという流れも、いずれ作れたらと思っています。

    ――そのためにも早くコロナ禍がおさまってほしいですよね。ちなみに12月現在、「GORA PACHI & SLOT」のサイト上では5ヶ所の「Coming Soon」がありますが、どんな機種が配信される予定でしょうか?

    準備している機種は20種以上あるんですが、最初は現行のカジノに一部存在する「オートマチック式」、つまり、目押しの概念が存在しないタイプで人気の機種を主体にします。今はベンダーとの最終調整の段階で、正式リリースは2021年1月予定です。その後、3月頃にいよいよ日本式、目押しが必要なタイプを増やしていきます。ただ、実際のホールに存在する機種のデジタル化ではなく、あくまでもオリジナルのゲームです。

    ――先ほどの話にもありましたが、海外のカジノマシンって、技術介入要素が一切ないんですね。

    そうなんです。自力で小役やボーナスを揃える楽しさを海外のユーザーは知りませんから、いざ体験したら爆発的にウケるはずです。

    ――3月にリリース予定の日本式機種は、既存の機種でいうと何に近いですか?

    最初は日本のパチスロで例えると「ジャグラー」や「南国育ち」のような、わかりやすいものからスタートして、最終的には4号機時代に流行った爆裂AT機のようなものを出していきたいと思っています。パチスロだけでなく、パチンコも3月頃、セブン機や権利物からリリースしていく予定です。羽根物も面白いので、ゆくゆくは絶対出したいですね。

    ――色んなゲームを開発されているんですね。GORA PACHI & SLOTの機種開発ってどんな方が担当されているですか?

    遊技機メーカー出身、あるいは今でもメーカー様と関わりのあるエンジニアが海外開発メンバーに技術指導しています。彼らも皆「絶対に世界でウケる」と言って全面協力してくれているんです。

    ――ちなみに、国内のユーザーはGORA PACHI & SLOTで遊べるのでしょうか?

    そのようなお問い合わせは一般ユーザー様からも多くいただいております。技術的には可能ですが……現時点では海外のユーザーが対象となっていますね。

    ――海外向けのサービスだから、日本のパチンコメディアではあまり取り上げられていないわけですね。失礼ながら、もしかしてオンラインカジノなのか……? と思っていました。

    見た目で誤解されている方もいらっしゃいますが、GORA PACHI & SLOTはオンラインのゲームです。国の定めた法令を遵守して運営を行っておりますのでご安心ください。

    パチンコ・パチスロは世界へ! 「GORA PACHI & SLOT」今後の展望

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    ――日本のアニメ・ゲームは海外でも知名度が高いようですから、版権の機種を出せたら喜ばれるでしょうね。

    ええ、それもぜひやりたいと思っていまして……実は、すでに多くのメーカー様からお問い合わせを頂戴しているんです。国内トップ5に入るメーカー様も海外法人のゲーム会社として真剣に参画を検討していらっしゃいます。

    ――なんと……!

    メーカーのオリジナル版権なら、その気になればただちに参入可能ですし、将来的には権利関係をクリアにして、人気のアニメ版権機種も海外に発信したいんです。日本における遊技産業の市場規模は年々縮小していますが、クオリティは十分なのですから、日本の遊技機メーカーはどんどん海外に進出するべきなんです。
    それと、メーカー様だけでなくホール様からも参画についてのお問い合わせをいただいています。

    ――日本のパチンコホールがGORA PACHI & SLOTに参入する、というのは?

    GORAKU・WORLD・MARKET内にホール専用エリアを作る、つまりオンライン空間上にホールを持つというイメージですね。

    ――未来感……! 実現したら、日本のホールの名前がゲームセンターとして世界中に知られるわけですね。

    日本のパチンコ・パチスロがゲームセンターとして世界に出ればきっと喜ばれます。志のあるメーカー様、ホール様はぜひ一度お問い合わせいただきたいです。

    ――オンラインゲームならレギュレーションの壁もありませんよね。日本発の遊技が海外で流行ると思うと、何だか誇らしいです。

    パチンコ・パチスロだけではなく、日本のゲーム全般が海外のパートナーたちから絶賛されています。今後は、シューティング・RPG・アクション・シミュレーション・ボードゲーム等、あらゆるジャンルのゲームを順次搭載し、動画配信も組み合わせて、次世代型オンライン市場の形成を目指しています。

    ――壮大な計画ですね……! 今後がとても楽しみです。本日はありがとうございました!

     

    世界のカジノ業界を渡り歩いてきた平岡さんが自信を持ってオススメする日本のパチンコ・パチスロ。規制の強化や遊技人口の減少で国内ではなかなか厳しい状況が続いていますが、これからはワールドワイドのオンラインゲームとして羽ばたいていくのかもしれませんね。

    P-Summa編集部

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