【取材】レア台の新聖地!?レトロパチンコゲームセンター「広島ホール」誕生秘話を聞いてみた

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  『アラジン』に『ニューペガサス』、『ビッグタイガー』!
  レトロ台の名機が遊べるゲームセンターが昨年12月、広島県広島市にオープンしました。その名も「広島ホール」! 今までも数々のレトロゲーセンを取材してきたP-Summa編集部員、レトロ台と聞いたら、居ても立っても居られません!? ということで、オープンまでの経緯や設置機種のこだわりなど、色々と気になることをオーナー様にオンラインで伺いました。

  始まりは『ロイヤルキング』レトロパチンコゲームセンター立ち上げのきっかけ

  本日オープンしました！
  広島県広島市中区胡町4-25FFビル4階
  ゲームセンター広島ホールです。
  よろしくお願いします。

  — レトロパチンコゲームセンター広島ホール (@hiroshima_hall) December 5, 2020

  
  ――本日はよろしくお願いします。まずは、レトロパチンコゲームセンターを作ろうと思ったきっかけについて、教えてください。

  若かりし頃、新台入替でパチンコ屋さんから外れた台を、たまたま入手したのがすべての始まりです。その1台を自分の部屋に持ち込んで、打ったり分解したりして遊んでいました。

  ――その機種は何だったんですか?

  SANKYOの『ロイヤルキング』という『キングスター』の後継機です。それでパチンコ台に興味が湧いて、コレクションを始めました。当時はパチンコ雑誌に多くの中古台販社が広告を出していて、通信販売で実機が買えたんです。

  ――コレクションはどこに置いていました?

  今は倉庫を持っていますが、当時は全部自分の部屋です。親父は呆れていました（笑）。今、私には中学生の息子がいますが、もし彼が自分の部屋でパチンコ台を集め始めたら私も怒ると思います。「何やってんだ!」って……（笑）。

  ――そこは大目に見てあげてください（笑）ちなみに、先ほど台を分解したと聞きましたが、一般人でもいじれるものなんですか?

  昔の台ってそんなに難しい構造ではなくて、玉が入賞口に入るとシーソーのような仕組みで払い出しが出てくるようになっているんです。それで、いじっているうちに自然と手入れの仕方を覚えました。

  ――お店をやろうと思ったのはいつですか?

  最初の1台を手に入れたのが35年前ぐらいで、「店をやったら面白いんじゃないか」と閃いたのは、だいたい25年前ぐらいです。本格的にオープンに向けて動き出すまで、20年以上収集を続けました。

  ――……20年! では、どうやって台を集めていたんですか?

  初期と同じように通信販売と、あとはネットオークションですね。

  「広島ホール」オープンまでの道のり

  スロットは、通常通りメダルプレイ、
  パチンコは、循環式となっております。
  パチンコ循環式＝少し残念
  とお思いの方がいらっしゃると思いますが、本来広島ではこの手のレトロパチンコゲーセンは風営法上認めてもらえなかったのですが、広島県警のご協力・指示のもとこの様な方式となった次第です。 https://t.co/C2KcPyqydy

  — レトロパチンコゲームセンター広島ホール (@hiroshima_hall) February 17, 2021

  
  ――オープンまでの道のりで楽しかったことは何ですか?

  全部ですね。一つの店を開けるには本当に色々な作業があって、3年以上かかりましたが、昔からずっとやりたかったことなので、過程の全部が楽しかったです。

  ――テナント探しから全部ご自身で、ということですよね。

  はい。この場所（広島県広島市中区胡町4-25FFビル4階）を選んだ一番の決め手は立地です。広島市街の中心にあって、買い物や仕事帰りにフラッと立ち寄れるだろうと考えました。元々は何かの事務所だったんだと思います。それを、手作業でシマに作り変えました。
   
  
   
  ――設置機種の配置はどのように考えましたか?

  ヒコーキ台とフィーバー機を分けて、あとは大体メーカーごとに置いています。年代順というのも多少意識していますね。個人的にヒコーキ台が好きだったので、多めに設置しています。

  ――現在設置しているもの以外で、機種のストックはどのぐらいありますか?

  15台ぐらいはあると思います。飽きがこないよう、定期的に入れ替えたり、少しずつストックを増やしたりしていこうとは思っています。

  ――では、オープンまでの過程で苦労したことを教えてください。

  一つは営業の許可ですね。ゲームセンターを開業するには、警察の生活安全課から風営法5号の許可をもらわないといけないんですが、広島にはこれまでパチンコ・パチスロを扱うゲームセンターがなかったので、時間がかかりました。

  ――前例がないと大変なんですね……!

  当店、パチスロはメダルが出るんですが、パチンコは営業許可の関係で、内部で完結する循環式になっています。ですが、玉の動きと大当たりで十分楽しめますよ。
   
  
   
  もう一つ苦労した点……というか、今も苦労しているのは、メンテナンスです。メーカーも30年以上動かす前提で作っていませんから、プラスチック部品が割れたり、役物のギアが損傷したり、モーターが寿命を迎えたりと、どうしても壊れていきます。替えのパーツも、もう売っていませんしね……。

  ――レトロゲーセンを運営されている方は、皆さん同じ苦労を抱えていますね……。ちなみに、入手に苦労した機種はありますか?

  いえ、収拾に関しては、特に苦労は感じませんでしたね。雑誌の通信販売をこまめにチェックして、欲しい機種が載っていたら買うようにしていました。

  ――個人的に思い入れのある機種は?

  パチンコはヒコーキ台の『ビッグタイガー』でしょうか。初めて4000発打ち止めまで持っていった機種です。当時はすごく人気があって、どこのホールでも設置が多かったので、安定して遊べる台でした。
   

  ビッグタイガーでございます pic.twitter.com/W3lZvMxcp2

  — レトロパチンコゲームセンター広島ホール (@hiroshima_hall) February 15, 2021

  
  パチスロだと『ニューペガサス』ですね。この機種でパチスロデビューして、他の台にはほとんど見向きもせずに、撤去されるまでひたすら打ち倒しました。
   

  ニューペガ
  子守唄かい… pic.twitter.com/5rqtBjJDrZ

  — レトロパチンコゲームセンター広島ホール (@hiroshima_hall) February 16, 2021

  反響と今後の展望

  ケンシロウさん、
  本当に本当にお疲れさまでした。
  本当に本当にありがとうございました。 https://t.co/Lcmf8hBNTk

  — レトロパチンコゲームセンター広島ホール (@hiroshima_hall) April 15, 2021

  
  ――お客さんからの反響はいかがですか?

  オープン当時は、その時代にハマった世代の方ばかりが来店されると予想していたんですが、多くの若い方にも来ていただいて、驚くと共に嬉しく思っています。最近の台って液晶や台枠が非常に凝っていますが、玉の動きの面白さは幅広い世代に伝わるものなんですね。若い方が、自分が生まれるより前の機種を楽しそうに打っている姿は、見ていて感慨深いものがあります。

  ――若い世代におすすめの機種はありますか?

  特定のおすすめはありませんが、パチンコはこの数十年の間「誰にでも遊べるように」という方向で進化してきたと思うので、打ち手の技量が特に求められた時代のパチンコをぜひ体験していただきたいです。

  ――ちなみに、知らない機種を打つ際、打ち方を教えていただくことは……?

  18時～19時以降なら私が店にいることが多いのでご説明できます。アルバイトの若いスタッフは、まだあまり詳しくないかと……（笑）。

  ――でもそこは試行錯誤もアリですよね。今後、入替の予定などはありますか?

  スロットは3号機までしかなくて、4号機も置いてほしいというお声があるので、今後導入するつもりです。ただ、実は私自身が3号機までしか知らないので、お客様からどんな機種が面白いか、教えていただかないといけません。Twitterでもご意見を募ろうと思っています。

  ――3号機までだったんですか!?

  ニューペガサスの撤去と共に足が遠のいてしまいまして……。

  ――すごい、一本気なんですね……! そういえば、看板のデザインがレトロで素敵だと感じましたが、ご自身で作られたんですか?
   
  
   
  大変良いところにお気づきで……。実はこの「青地に赤文字」っていうカラーリングは、昔の広島東洋カープのビジターユニフォームカラーなんです。個人的に好きだったので、この色を使ってデザインしました。

  ――なるほど……! 知っている人だけがニヤリとできるやつですね。では最後に、今後の展望をお聞かせください。

  まず、パチンコの設置を15～20台ぐらい増やす予定です。設備面では、昔のプレートを引っかけるフックなんかを再現したりしつつ、お客様に喜んでいただける店にしたいと思っています。それで、できるだけ長く続けていきたいですね。そのためには設置台の寿命を延ばすことが一番大事なので、引き続きメンテナンスに力を入れていきます。

  ――今日は直接お伺いできなくてすみません。世の中が落ち着いたらぜひ遊びに行きたいと思っております。改めて、ありがとうございました!

   

  広島に初めて誕生したレトロパチンコゲームセンター「広島ホール」。現在は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため臨時休業中ですが、2021年6月3日（木）から営業再開予定とのことです。営業が再開されたら、お近くにお住いの方は足を運んでみてはいかがでしょうか? 今はなかなか遠出がしにくい状況ですが、遠方からでも遊びに行ける世の中に早くなって欲しいですね。

  P-Summa編集部

   
  2021年5月現在の設置機種

  【スロット】
  バニーガール
  スーパーセブン
  ビッグパルサー
  スーパープラネット
  マジカルベンハー
  アラジン
  ワイルドキャッツ
  デートライン銀河Ⅱ
  ワンダーセブン
  ニューペガサス
  プラネットⅡ
  パルサーXXⅡ

  【パチンコ】
  フィーバーエクセレント
  フィーバーゴールド
  フィーバーコスモ
  ニューパニック
  レーザースペーシー７
  ドリームW
  ニュービッグセブン４
  ドンスペシャル
  綱取り物語
  麻雀物語（故障）
  フルーツパンチ
  スタジアム
  道路工事Ⅰ
  マジックカーペット
  ブルーエンジェル
  マジシャン
  ミルキーウェイⅡ
  ファクトリー
  ビッグウェーブⅡ
  スパンキー
  キングタンク
  タンク
  ダイスマン
  ちんどん屋
  スペースドーム
  コスモクルーザー
  ベースボール
  レッドライオン
  サウンドステーション
  スフィンクスV2
  ビッグシューター
  弁慶
  ビッグタイガー
  ゼロタイガー

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